明治末期の女子師範学校―――その閉ざされた世界にも、時代の波は押し寄せた。




発表以来30年、数多くの団体で上演され続けた人気戯曲を作者・永井愛が初演出!

『見よ、飛行機の高く飛べるを』は、1997年に永井愛が劇団青年座のために書き下ろした戯曲です。以来、多くの劇団や大学、俳優養成機関などで繰り返し上演されてきました。この代表作の演出に、初めて永井自身が挑みます。
主人公の少女二人は、永井の祖母・志津と、女性の地位向上に尽力した市川房枝がモデル。飛行機が初めて日本の空を飛んだ1911年(明治44年)の女子師範学校を舞台に、「規範に囚われず自分らしく生きたい」と願う少女たちの葛藤と成長が、瑞々しく描かれます。
大逆事件の翌年という激動の時代、少女たちの起こした小さな「事件」が問いかけたものは、100年余の時を超え、今を生きる私たちへと手渡されています。世代を問わず、多くの方に届けたい作品です。

あらすじ

明治末期の女子師範学校。光島延ぶは、先生からも生徒からも愛される「お茶目な優等生」として、充実した日々を送っていた。だが、下級生の杉坂初江と知り合ったことから、延ぶの生活は一変する。初江は、学校で禁じられた小説を読み、女性の自立を求める「問題児」。初江との交流を通して、延ぶは当たり前だと思っていた世界に新たな視線を向け始める。
やがて二人は、教師・安達貞子から紹介された雑誌『青鞜』に触発され、秘密の回覧雑誌を計画する。だが、学校は良妻賢母教育へと方針を変え、級友がささいな理由で退学処分になった。少女たちの間に、かつてない波紋が広がり始める――